日本ではきっと今頃夏真っ盛り!

ロンドンではすでに秋がじりじりと迫って来ている気配を感じる。うちの窓から見える木々がフレッシュな深い緑から、微妙に茶めいた色に変わってきているのがわかる。

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季節の移り変わり、そして時間の流れを感じさせるひとコマであります。

さて、夏休みを終え、約2週間ぶりに会社に戻った。ホリデー中も、やめときゃいい!ってわかっていながらも時々仕事のことが気になり、ブラックベリーをちょこちょこと覗いていた。そしてそのたびに、”あ〜”、と意気消沈。日々のストレスが蘇る。。。

仕事とは、その慌ただしく動く日々の真っ只中にいるときはあまりストレスとも感じずに、リズミカルに日々のタスクをこなしているうようだけど、一旦そこから外れてみると、何だかすごくそのすべてが重たく感じられたりもする。やはり日々の業務にまつわる”責任”というのは、自分で意識している以上に実はとても大きな”ストレス”として身にのしかかっているのかもしれない、と思う。ママンのレベルですらこんな風に感じるとなると、MD(部長)レベルの方達(特に我が部の部長は2児の母)の”責任”、そして”ストレス”はいかなるものだろうか、と想像してみるとぞっとする。

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イギリスでは夏は普通にみ〜んな2週間連続の休みをとる。特に金融機関では1年に1度、どこかのタイミングで2週間連続休みをとることが義務付けられている。従業員が2週間休みを取得している間に、不正がないか等のチェックをするらしいのだ。

フランスでは夏休みはさらに長く3週間休みをとる人が多い。現にママンが勤めていた会社は8月頭から3週間、会社を閉じていた。そしてそんな会社は稀ではなく、ざらにあるのだ。8月中は誰もがバカンス中と認識しているため、きちんとしたサービスを得られなくても、”バカンスシーズンだから仕方ないか”とみんなが、よくも悪くも諦め、お互いの”バカンス”を尊重している。

さて、話を戻して、2週間ぶりの仕事復帰!

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2週間も連続して休みがとれるのは有難いけれど、やはり仕事の面からすると、2週間の不在は正直長過ぎると感じてしまう。

戻ったときに何百通と溜まったメールを処理するのに数日がかりだし、そもそもどんなにTo do listを作っていたとしても、2週間前の出来事は記憶から遠ざかるし、不在の間にも世の中は動いているので、すでに状況が変わっていることも多々。そして、バカンスに完全に染まってしまっている頭の中と体のリズムをまた、”仕事モード”に変換するのも、実はあっという間にできるものの、これまた体には結構なストレスとなっている気がする。まあ2週間もの間、仕事から離れてリフレッシュ&リチャージできているはずだから、そんなストレスは何のその!だとは思うけど(笑)。

とはいえ、やっぱり人間、どんなことをしていようが、日々のタスクから少しばかり離れる期間を設けるのは大切だなあと改めて思う。業務に追われ、ひたすらこなしていく日々の生活に浸っていると、様々な面で、感覚が麻痺してくるように思う。そしてしまいには”無感覚”で”無感動”な人になっていってしまう気がするのです。大げさに言うと、そのうち”生きている”という感覚すらなくなり、次第に機械のように、やらねばならぬからやる、スイッチボタンを押されたからいつもの動作を繰り返す、みたいな。。。ちょっと想像が飛躍しすぎた(涙)。

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ビジネススクール時代にイラン人のクラスメートが、イスラム教についてあまり色々と考えてはいけない、とにかくひたすら毎日コーランを読みお祈りをするのだと教育された、と言っていたことを記憶している。一旦離れて、色々と考える時間を与えてしまうと、人は様々な”雑念”を考え出すから、そういった時間や機会を与えない、と。

なるほど。何だか危険な匂いを感じた。

仕事と宗教は全く異なる次元のものだけど、やはり自分があるものの真っ只中にいるときに、ふと、少しそこから離れる、距離をおく、他のことに集中する、というのはとても意義深いことであるような気がするのです。

日本から離れてはじめて日本という国の理解が少しばかり深まった、というのに似ているのかもしれない。

どちらにしろ、2週間の休暇は、日々の責任&業務から解放されること、そして距離をおいて”仕事”について改めて考えられること、それから非日常に身を置くことによって新たな出会いや感動に触れ、リフレッシュ&リチャージできること、などからとても意義深いことであると改めて感じたのでありました。

不在中の仕事のキャッチアップはうんざりするほど大変だけどね(涙)。

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