部下の育て方、子供の育て方

もう数ヶ月前のことになってしまうけど、会社で非常に有意義で面白いワークショップに参加させていただいた。

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うちの会社のPerformance yearは1月から12月。なので、7月頃はちょうど中期評価の時期。スーパーバイズをしている人は部下と面談をし、1月に行った目標設定に対する中間チェックをしなければならない。

というわけで、そのチェック面談の”conversation”をいかに効果的に行うか、ということを専門家が講義してくれたのだ。

このワークショップは私にとって、イギリス人のビジネス作法、人を育てることに対する考え方、また”ビジネス”という世界において、いかにディプロマティックに人とコミュニケーションをはかるか、ということを学習できた非常に有意義なものとなったので、ここでシェアさせていただければと思う。

これは前々から気付いていたものの、今回の講義でコンファームされたことは、まず、

「イギリス人は他人への接し方、特に他人へ対する言動に関して、非常に気を遣う」、

ということ。これは、下から上へ(部下から上司や上層部)だけではなく、対等の関係の時も、そして上から下(上司から部下へ)の発言もしかり。むしろ、そこまで気を遣う必要があるんだ!と驚くほど、言動がネガティブインパクトを与えるのでなく、ポジティブインパクトを与えるように細心の注意を払うことが奨励される。

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要はself-esteem(自尊心)を下げしてまう結果となることを避け、逆に、いかに自尊心を高め、confidence(自信)を高めることができるか、というのがキーになる、とのことなのだ。

なので、例え上司から部下であっても、相手が傷つくようなことや言い方は絶対にしてはいけない。どうしたら部下が行動を正してくれるような言い方で注意し、アドバイスを与え、さらなる成長を促してあげられるか、といったことにかなりのエネルギーと時間を費やすようだ。

イギリスでは、上司が部下に対して怒鳴り散らしたり、あからさまに怒りをぶつけたり、もしくは過度なストレスを与えるような言動をしてしまった場合、その上司の立場及び雇用が脅かされる結果となってしまうのだ。

さて、では部下とのどのようなコミュニケーションが効果的なのか。

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まずは、業務に関しての質問ではなく、会社での日々がハッピーか、会社に仲の良い友達はいるか、会社で成長できると感じられるか、といったようなことを聞き出し、そもそも会社にいることに対してそれなりに満足していて、会社に来ること自体にモチベーションを感じられる環境にいるのか、ということを探るのが理想的であるそう。

その後、少しずつ焦点を業務に移し、自分はこの職場(現在の業務)で何が期待されているのかきちんと理解しているのか、気付いたことがきちんと伝えられるような環境か、また自分の仕事ぶりがきちんと認識され、評価されていると感じられているか、といったことを確認することが必要である、とのこと。

そしてフィードバックの与え方について。

いかに建設的で、モチベーションを高め、成長を促すフィードバックが与えられるか。

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モチベーションが高まるフィードバックは、”あなたならできる!”という言葉、encouragementを与えること、そしてとてもよい仕事ぶりや”成功”に関して、その直後にほめる、”よくやった!”ということを伝えること。それが結果として、自信”confidence”を高めることになり、さらにパフォーマンスが上がる。

成長を促すフィードバックは、今回の仕事ぶりに対する反省点に関してのアドバイスを与えること。どのようにしたらもっとよくなるか、といったことに焦点をあてて伝えること。これは結果としてcompetence(スキル)を伸長することにつながるようだ。

これまでのリサーチの結果、パフォーマンスが上がる最も効果的なフィードバックの割合は、モチベーションを高めるフィードバック(ほめる)が5、に対して、成長を促すフィードバック(アドバイス)が1、つまり、5対1の割合で、上記のフィードバックを与えるとよい、とのことだった。

ほめる割合がやたら高すぎて、比較的ほめるのが得意でない私たち日本人には簡単にはできないかもしれない。一方で、褒め上手なイギリス人にとってはこの割合は普通にこなせるレベルなのかな、とも思った。とはいえ、同じ人間であるし、少しばかり真似させていただくことはできると思うのだ。

それにしても、何だかこういった場面でも、お国柄が顕著に表れて面白い。

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そして、前にも書いたけれど、やはりこの”褒め上手”、”ぶたも褒めれば木に登る”的なメンタリティーはイギリス人の、そしてイギリスという国の強みであるとつくづく思うのです。

最後に、このマネージメントの仕方、そして部下とのコミュニケーションのはかり方は、そのまま、子供との接し方、コミュニケーションのはかり方にも適応できると思うのです。

たくさん褒めて、時々アドバイスを与える。

それから、人をマネージする経験と子育ての経験から、数点追加すると、

期待していることを伝える。

できる、やってくれると信じる。

そして責任を与える(細々と監視せずにお任せする)。

これに尽きるんじゃないか、という気がしている。

今日の話は久々に読者の方々の役に立つと嬉しいです❤️


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