ロンドンの小学校の様子ーその2

今週からお兄ちんが近所の公立の小学校に通っている。

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ママンも普通の公立小学校に通っていたのでよく覚えてはいたものの、やはり日本の小学校は準備するものが多い。あらゆる書類を記入し、あらゆる教材があり、すべてに名前を記載。また、教材以外にも、給食関連の雑貨、体操着、文房具、雑巾など、用意するものがわんさか!こりゃ〜日本のお母さんたちは大変だ!と改めて感じた。

イギリスでは学校カバンはあるものの、週一の宿題があるとき以外は、ほぼ中身が無い状態で持参している。

ノートや文房具、その他教材はすべて学校側が用意してくれ、常に教室に置いてある。また、教科書はなく、プリントをノートに貼っていく形式であり、宿題ノート以外は学年末にまとめて持ち帰るのみで、1年を通じて学校で保管している。なので、普段は基本的に手ぶらで登校するのだ。

これが果たしてよいのかはわからない。けれども、子供にとっても親にとっても大変”楽”なシステムではあることは確か(手抜きママンの発言(笑))。おまけにお金がかからない(笑)。

それに比べると日本はやはり細かい!よく言えば管理が行き届いている。ロッカーへしまうランドセルの向きや給食袋を下げる机のサイドなど、事細かに決まり事があり、イギリス方式に慣れているお兄ちんとしてはさすがに初日は驚いたようだ。

でも、こうしてきちんとした生活習慣や自己管理を教えてくれることは大変ありがたい。親としても身が引き締まる思いだ。

そしてまた、そんな日本の小学校のあり方がとても懐かしく、自分が受けていた教育、そして自分が一番理解している教育と文化を子供も受けることができ共有できるのはとても嬉しい!

 

さて、本題に入って前回の続き。

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イギリスの学校では、どうやらこの”safe” と”positive”というのがキーワードであるようだ。

安全(安心できる)でポジティブな学校。

”安全”というのは、要は基本的人権が侵害されない(尊重される)、差別やいじめがない、誰もが安心していられる、といったこと。

ポジティブというのは、文字通り、肯定的であるということ。

上記2つの項目がクリアし、生徒みんながハッピーでいられる学校、というのを目指しているようだ。

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ではその理念・目標をクリアするためには何が必要か。ということで、行動指針が簡単な生徒手帳なようなものに示されている。

子供に要求される行動、先生に要求される行動、そして保護者に要求される行動が羅列され、それぞれが署名をする欄がある。

こんなところにも”契約文化”が象徴されている、と思ったものの、このように具体的に要求される行動を示されると、すんなり理解することができ、誰にとっても非常に明確でよいかもしれない、と思った。

さて、クラスでは子供達の行動をどのように先生たちはスーパーバイズし導いているか、というと、子供たちの行動に対し、グリーンカード、イエローカード、そしてレッドカードを与える。例えばイエローカードは何かわるさをしたときや先生の話を聞かないとき、もしくは友達をいじめたり、差別的発言をしたときなどに渡される。3枚溜まるとレッドカードになり、レッドカードをもらってしまうと、校長先生から親が呼び出しを受ける。

一方で、よい行いをすると(例えば、積極的にクラス活動に参加した、困っているお友達を助けてあげた、何か生徒のお手本となるような行動をしたなど)、銅、銀、ゴールドカードが渡される。子供たち同士で、誰が一番ゴールドカードが溜まったか、などと競い合ったりしているようだ。

こうすることによって、子供たちは、少しずつ模範となる行動を学習し、学校という集団生活の中で、何が期待され、何が避けるべき態度なのか理解できるようになるのだと思う。

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イギリスのシステムの良いところは、間違いを正すばかりでなく、良い点をさらに伸ばすことにも尽力しているところだと思う。

前にも書いたけれど、誰でも何かしらの分野で”スター賞”がもらえるようになっている。また、事あるごとに、銅、銀、金のカードがもらえるので、子供たちは嬉しいばかりか、さらに頑張ろうとモチベーションが上がる。これがまさにPositiveな環境ということなのだと思う。おそらく、これが本当の意味での個性を伸ばす教育なんじゃないかと思ったりもする。

それぞれの違いを否定し、”正しい”とされる型に入れようと”正す”のではなく、それぞれの違い(個性)をそれぞれがよい意味で発揮できるようにencourage(勇気付ける)するという環境を提供すること。これがまさにイギリス教育の強みなのかなあ、と感じる。

そして、こうして”safe” で”positive”な環境が整うと、子供たちは必然的にハッピーでいられる。

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また、そのような教育を受けて来た子供たちが、将来社会人になったときに、それぞれの強みを発揮し、自然と”ダイバーシティー”のある社会となり、強固で”sustainable” な(持続可能な)国が築かれるのではないかと思う。

というわけで、イギリスの初等教育。教育学を勉強していたママンにとっては学ぶことが多い。


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