実は先週金曜日の夕方から急に体中が締め付けられるような痛みに襲われ、その後結局5日間寝込んでいた。やっと今日になってほぼ回復した感があり、日常に色が見えてきて世界がぱっと明るくなった!

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こんなに長期間寝込み、しかも苦しんだのは、もしかしたら人生で初めてかもしれないと思った(もしかしたらいやな思い出として忘れられているだけかもだけど)。体の調子が悪くなると、本当に驚くほど心も凹み、暗くなり、様々な不安感や不安定感に襲われるから不思議だ。急に自分のいる世界がグレーになる。体が苦しくて泣きたいんだか、不安で悲しくて泣きたいんだかわからなくなる。

けれども体が回復してくると、そんな暗い気分でいた自分がうそみたいに、急に世界に色が灯り、心に元気がみなぎる。心と体は本当に密接に結びついていると思う。

同時に、今回こうして5日間も寝込む羽目になったのは、もしかしたら体が限界を感じていて、休みなさい!というサインだったのかもしれない、とも受け止めている。普段は結構エネルギッシュな方だと思っているけど、確かに、これもあれも、とやりすぎる傾向がある。仕事、家庭、子供と日々のタスクに追われて息をつく間もなく、時々、”これ、私限界に挑戦してる?!”と思うことがあった。おそらく無意識のうちに日々の責任(ストレス)による疲れが蓄積され、限界値を超え溢れて来てしまったのだろう。全身の痛みや熱、咳等に苦しんでいたものの、人間、こんなに眠れるんだ、というくらい、この5日間で結構眠った。なので、今は目がランラン、頭も結構冴えている!

時には”静”な時間も大切であるようだ。

心と体はやっぱりお互いにサインを出し合って、作用しているようです。人間の体って本当によくできた賜物だと思う!心の声、そして体の声を聞くとは簡単なことではないけれど、大切なことなのであります。

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さて、今日はあの恐怖から5年。

私はその時、パリのオフィスでいつも通り仕事をしていた。朝、出社して間もなく、その日たまたま休暇を取っていた夫から電話があり、”日本で大きな地震が起こったからとりあえず両親に電話した方がいい”と連絡が来た。最初はいつものことでしょ、と軽く受け止めていた。ところがオフィスにあるテレビで映像を見て唖然。涙がハラハラと流れて来た。”信じられない”という気持ちと、ただただ映像のあまりの凄まじさにショックであったのか涙が止まらなかった。”私の国をこれ以上痛めつけないで!”と何度も心の中で叫んでいた。そして日本に対する強い愛情を感じていた。不思議だけれど、こんな大変な事態になっている時に、どうして自分はこうして世界の反対側にいるんだろうか、と非常に無力と悔しさを感じ、今すぐに日本に飛んでいきたいと強く感じていたのを覚えている。

そしてその後数ヶ月間は言うまでもなく、気分がかなり凹んでいて、とても涙もろい状況であった。

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この日が、多くの人の人生を”違った方向”に導いた。もちろん直接の被害者の方々は言うまでもないけれど、日本国内でも西日本に移住した人が多くいると聞いている。また、例えば日仏夫婦の間でも、当時日本に住んでいた日仏家庭の多くはフランスに渡った(戻った)。子供と母親だけフランスに渡ったケースも多数あると聞いている。知り合いの日仏家庭の中学生だった娘さんは、当時母親と日本で暮らしていたが、春休みだけでもフランスに戻って来なさい!とその時フランスにいた父親に呼び寄せられ、結局その後日本に帰ることはなく、そのままフランスに居残る羽目となった。もちろん本人は日本の中学校が大好きだったし、友達にさよならすらできずに、原発不安のためにそのような結果となったのだ。

人生、こうして病気になったり、災害が起こったりなど、自分のコントロールの範疇外のところで何かが起こるから恐ろしい。でもだからこそ、在り来たりだけど、一瞬一瞬を大切にし、己の生を全うすることに全身全霊を注いでいかねばならないと改めて思うのであります。

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