サイトアイコン ロンドンの色・パリの味

パリの出会いとアフター5

最近、パリ時代の写真を整理していたため、若かれし頃の色々な楽しくそして甘酸っぱい思い出が蘇って来た。

実はパリに渡る直前の3ヶ月ほどはメキシコに語学留学をしていた。スペイン語とフランス語を同時に勉強していたのだけど、当時付き合っていた人がスペイン語マニアだったのでまずはスペイン語!そして前々から本気で覚えたかったフランス語はその次!と決め、フランスに長期的に渡る前に、ちょっと違った体験をしながらスペイン語!と思いメキシコ行きを決めた。

今思えば、若いって怖いわ!と本気で思うけど、でも、その勢いがあったおかげで色んな面白い人に会い、色んな体験ができた、とも思っている。

さて、メキシコはきっと誰もが想像できるように、超お熱い国!女子が道を通るだけで、男子たちは”ヒュー、ヒュー!”、”何と美しい!”、”一緒に踊りに行こう!”と、そんな勢いで声をかけてくる。まるで女子が目の前を通って何も言葉を発しないのが失礼であると言わんばかりに。

そんなメキシコのお熱い儀式に少しは慣れていたものの、まさかパリでもそんなことが結構頻繁に起こるとは想像をしていなかった。もちろんメキシコ人ほどヒューヒュー的なのり、やり方はないとは言え、静かに近づいてきて静かにお誘いの声をかける。さすがに頻度も超ラテンなメキシコほどではないけれど、意外とフランス人もラテンなんだ、とパリに渡った当時は驚いたことを記憶している。

そもそもパリの人は日本文化やアジアに興味を持っている人が多いから、アジア風に見える人は声をかけられやすいのがひとつ。そして私が思うに、こちらがとっても楽しげにオープンな雰囲気を放っていると、やっぱりそういうのって周りはキャッチするんだろうな、と。たぶんパリに到着当時の私は、何もかもが新しくて、冒険で、エキサイティングで、パリの街を歩いているだけで、毎日がとってもウキウキだったので、その”ウキウキオーラ”がきっと人々を惹きつけていたんだろうなと思う。

興味深いことに、夫と出会って安定的な付き合いが始まってからは、道端で声をかけられることがピタリとなくなった。なので、やっぱりこちらがオープンな雰囲気を発するというのがまず出会いを掴む上でとても重要であると思ったのです。とはいえ、雰囲気を醸し出す、というものの、実際はきっと溢れて来てしまうもので、自分から発しようと思って出てくるわけではないので、そこが難しいところ。

今、当時の様々な出会いを思い出してみると、そのほとんどがアフター5であったと思う。つまり、平日仕事が終わってから自宅に帰宅するまでの時間。例えば、フランス語学校で夜のレッスンをとっていた時のクラスメートやその繋がりの友達仲間。例えば、仕事帰りに直行していた週数回のダンスのレッスン。また、ワールドカップをパブに観に行き、となり席に座っていたグループ男子たちと仲良くなり”出会い”に発展したこともあった。それから、週末のダンス仲間とも出会いの機会にしようと思えばいくらでも(誇張しすぎた笑)あったように思う。

確かにパリは日本より文化的に出会いのチャンスや、出会いに繋げるテクを持つ人々が多いと思う。でも、やっぱりアフター5の時間をできるだけ自分のために使える環境というのは大切だと思うのです。

フランス人はもちろん就業時間が終わったら、それぞれ自由な時間です。もちろん時として残業があることもあるけれど、基本的にはアフター5or 6は自分の時間、家族との時間、もしくは友達との時間なのです。うちの会社ではなるべく残業をしないように!と逆に早く帰れ的なプレッシャーを感じさせられていた記憶がある。

特に20代後半から30代は人生の一大イベントが多くある時期であるし、様々なことを決定し、自分の人生を築いていくとても大切な時期。もちろんそんな若い時期だからこそ仕事を一生懸命頑張りスキルを身につけることも大事。そしてだんだんと仕事の面白みにハマってきてしまうのも自然な流れだと思う。

でも、人生は仕事だけではないし、ある意味人生の(自分の)一面でしかない(大きな一面ではあるけれど)と思うのです。自分という人間を、様々な局面からバランス良く成長させるには、仕事以外の部分でも学び、充実させていく必要があると思うのです。そのためにはやっぱり時間と心のゆとりが必要です。日々、家と会社の往復だけでは、出会いの場が限られるばかりか、社交の時間、自分の趣味の時間、自己投資の時間だってなくなってしまうし、そもそも心のゆとりがなかなか持てないと思うのです。

会社も社員の幸せをもう少し優先し、残業を減らすようにプレッシャーを与える等、社員が就業時間後はたっぷりと自由な時間を享受できるよう対策を考えてくれたらよいのになあ、と強く願うのだけれど。。。

だらだら書いてしまいましたが、”時は金なり”、アフター5の貴重さについて書きたかったのです。そう、ラブはアフター5から??

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