サイトアイコン ロンドンの色・パリの味

10年という月日が変えたもの

今朝、Linked-inというビジネス向けのソーシャルメディアを通じて、1通のメールが届いた。

”私たち、ちょうど10年前の今頃マヨルカで出会ったね。ふと思い出してメールしました。元気にしてる?”と。

そう、10年前の今頃、ママンはマヨルカ島で5日間に渡って開催された、Person-Centered Approach(人間中心療法)という心理学系の学会(セミナー)に参加していたのだ。

そこで出会い、仲良くなったとても感じのいいメキシコ人夫婦の奥様からのメールだったのだ。もちろんその後、何度かメールのやり取りをしていたけれど、最後に連絡をとったのは、おそらく5年以上前だと思う。

10年前。よく考えてみるとそんなに長い時間ではない気がするけれど、すっかり忘れ去られていた過去。

そういえば、マヨルカ島に行ったっけ。

そういえば、心理学とかコーチングとかにすごく興味があって、その一環として、仕事をしながら、パリ第7大学でアートセラピーの授業をとっていたっけ。

と、当時のそんな忘れ去られていた自分が鮮明に蘇って来たのだ。

今思えば、あの頃を境に自分は随分変わった気がしている。

当時はまだ、大学時代からの流れで、教育や心理学、アートに多大なる興味があり、自由でアートと愛に溢れたヒッピーのように暮らすことに憧れていた。

けれども、同時に、アートセラピーを専攻するクラスメートたちのちょい悪的な、反社会的行動や(マリファナ常習犯が多くいた)、ドラマチックで情緒不安定な友人たち、精神科病棟で働くことに伴う身の危険の話を聞いたりしながら、”ここはママンのいるところではない”、とだんだんと感じるようになっていったのだった。

同時に、当時転職したばかりの、シャンゼリゼという、ヒッピーチックなアートセラピーとは相反するところにある洗練されたオフィスでのリクルート・ヘッドハンティングの仕事にとても刺激を感じ、のめり込んでいた自分。

二つの相反するものを同時に行い、始めのうちはどちらにも魅かれながらも、最終的には、ママンはやはりビジネスへの興味の方が強いことに気がついたのだ。

それからというもの、仕事を通じて会う人たちも変わり、自分のファッションの志向や興味も自然と変わっていった。

リクルート・ヘッドハンティングの会社はとても小さな会社だったので、幸運なことに、ありとあらゆる業務に携わらせてもらえた。中でも特に当時のママンにとって面白かったのは、ビジネスネットワーキング。

なぜか(笑)North Americaの顧客開拓の担当もすることとなったので、カナダ・アメリカの商工会議所の会員となり、様々なビジネスセミナーやイベントに参加させていただいた。

そこでは、あらゆる企業のマネージメントレベルの方々とお会いすることとなり(やはりそのほとんどが白人男性。もちろん女性もぼちぼちいたけれど)、当時20代後半だったママンは、いかに、ただの”アジア人女子アシスタント”ではなく、彼らと対等な貫禄のあるビジネスウーマンに見えるか、ということを念頭にファッションやら化粧の研究をしていた。

と、メキシコ人の彼女からの今朝のメールが、そんなママンの過去のエピソード思い出させたのだ。

その後、ビジネスへの興味に拍車がかかり、MBAをとることになったのだけど、そのあたりについても今後少しずつブログに書いていこうと思います。

それにしても10年という年月。それほど長い気はしないけれど、やはり20代後半から30代後半にかけての10年は密度が濃い!

ではでは、残りわずかなハッピーフライデー!心休まるひとときを❤️

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