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ついつい忘れてしまいがちな、”生きている”という感覚

また月曜日が巡って来ました。

そして気が付けば、もう11月も後半。

2018年も残すところ、後1か月半となりました。

時々、時の流れのスピードについていけてないと感じるほど(涙)。

さて、土曜日は夕方から、大学時代の友人が出演する演劇を観に行って来ました。

六本木の俳優座にて、演目は「われらの星の時間」。

舞台はハロウィンで盛り上がる地方都市。

老人ホームに暮らす5人の男女が、それぞれ、ピーターパンや、海賊、魔女等に仮装してハロウィンで盛り上がる街へ繰り出そうと、老人ホームを抜け出すという奇想天外なストーリー。

しかも、抜け出した老人たちは皆、施設のルールをきちんと守り聞き分けの良い、いわゆる”いい子ちゃん”たち。

入居者による、施設や介護士さんたちに対する評価や満足度は非常に高いのにもかかわらず脱走事件が起こってしまったという展開。

介護士さんたちが必至に探すのも虚しくなかなか見つけ出すことができずに焦っている介護士さんたち。

一方、その間大いに羽を伸ばして奇抜な衣装のまま非日常な冒険を楽しむ愉快な老人たち。

あまりに興奮し、”こんな感覚を味わったのは久々!”、”まだまだ帰りたくないわ!”と大いに盛り上がる元気いっぱいな老人5人組。

コメディなので、何かと笑いのツボにはまり、ママンなんかは恥ずかしいくらいに笑いっぱなしなのですが、実はとっても深みのあるお話。

”どうして日頃からよいこちゃんにしている老人たちが施設を抜け出してしまうのか?”

”なぜにハロウィン?”

”何か不満があったのか?”

ストーリーの展開の中でそれらの質問の答えを探っていく。

元々は、テレビで近年のハロウィンの盛り上がりを見て、”楽しそうね~”という彼らの会話から始まった。

それを見ていたリーダー格の老人の、”じゃあ、やろうぜ!”という一言で実行部隊が決まり動き出した。まるで文化祭の準備をするがごとく、衣装作りに励み、興奮しながら当日を迎えたというわけだ。

しかしながら、愉快な老人5人組だって実はどうしてそんなことをしたのか、いまいちわからない、とのこと。

施設や介護士に不満があったわけではない。

けれども、何か楽しいことをしたかった。非日常を味わいたかった。

わくわくしたかった。若返った感覚を味わいたかった。

そして何より、”生きている”という感覚が欲しかった、と。

仮装してハロウィンの街中を散策している最中は、とにかく楽しくて、まだまだ帰りたくない。現実に戻りたくない。もっと心ゆくまで楽しみたいわ。と何度も言い合っていた5人組。

最終的には心配で仕方なく必死に探していた介護士さんたちに見つかってしまうものの、その後、本音で語り合い、介護士たちは老人たちの心の内を理解した。

どんなに歳をとろうが、どんなに痴呆が進もうが、”生きている”という感覚は味わっていたい。

そんなことが描かれていました。

笑いっぱなしでしたが、感動の涙もところどころ頬を伝う。

そんなひと時でした。

歳をとる、ということ。

老人ホームという選択。

近年中にまずは両親が同じような道を歩むであろうこと。

次は我が身であること。

そんなことを思うと、切なくも、今見ておいてよかった作品、示唆に富んだ素晴らしい作品だと思いました。

驚いたことに、愉快な5人組のうち、2名の役者さんたちは実年齢85歳だそう!

本当にチャーミングなお方たちでした♪

お友達の演技はいつもながらかわいらくし、生き生きとしていてとても輝いていました💛

お誘いいただき本当にありがとう😊

観劇後は例にもれず、大学時代のクラスメイトたち、そして教授とともに隣の居酒屋で飲んで来ました。

気の置けない友人同士の飲みは心から楽しい♪

テーマは決まって、恋愛、結婚生活、仕事と家事、子育て、女性の生き方について。まさに”夏真っ盛り”な私たち。

5年後、10年後にまた再会して会ったら、違った視点を持っていたりもするんだろうな。

それぞれの成長、そして活躍がこれからも楽しみでなりません!

私も頑張ろうっと!

 

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