ここ1週間ほどで、ロンドンの空気は急激に冷え込み、長い冬の到来を感じさせる陽気となった。
季節の入れ替わりとともに、ついにロンドンから旅立つ時が来た。おそらくこれがロンドンから書く最後のブログとなる。
親愛なるロンドンよ、
まさかあなたのことがこんなに好きになるとは思ってもみなかった。
もともと少〜しだけ味わってみたくて、”寄り道”のつもりであなたのもとに渡って来た。
特に美しくもなければ、洗練された食文化があるわけでもなく、寒くて暗い街、というイメージしかなかったあなた。そんなあなたに対して実はそれほど期待はしていなかった。
ところが、あなたを知れば知るほど、あなたがとてもカラフルで、ハッピーであり、とてもバランスが取れていること、そして心地の良いものであることがわかった。そして、私は気づけばそんなあなたの虜になっていた。
ところが、ついにそんなあなたにお別れを告げなければならない時が来た。
もともと、その時が比較的近未来に来ることはわかっていた。でもこんなに早くに来るとは予想していなかった。
けれども、きっとこのタイミングが別れるべきタイミングだったのだと信じている。
あたなが私たちに与えてくれたものは大きかった。
様々なオリジンを持つ素晴らしい人々との出会い。
ハッピー&ポジティブな環境。
"Keep calm and carry on"なメンタリティー。
とてもインスパイアリングな仕事の仕方、洗練されたプロ意識の高い同僚そして仲間。
ある意味、家族のような存在となったご近所さんたち。
これだけ貴重な財産を与えてくれたロンドン。
あなた、ロンドンよ、心からどうもありがとう。もう”住む”というかたちで戻ることはないだろう。そう考えるととても寂しい。きっとあなたを恋い焦がれる日が来るだろう。
あなたのお陰で人生がとても豊かなものとなった。益々カラフルなものとなった。
”寄り道”が与えてくれたものは大きかった。
あなたが与えてくれたカラフルな思い出は、決して忘れない。心の中に大きく刻まれている。
ありがとう、そしてさようなら、ロンドン。