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イギリスの学校

イギリスの学校はどうやらとっても楽しいところらしい。

子供の学校に時々行くと、子供たちの元気いっぱいな姿はもちろんのこと、子供たちがみな学校を好きで楽しんで行っているような、よいエネルギーを感じることができる。子供とはどこもそういうものなのかもしれないけど、この国(大きく出すぎたかも笑)ではどうやら、”明日学校に来れないよ!”というのが”罰”らしい。

もちろん、学校では”学習”をするのだけど、その仕方が私の小学校時代(日本)とはかなり違う。まず、教科書がない。筆箱、ノートなどもすべて学校で用意されているので、特に学校に持っていくものはない。ペラペラな布でできたカバンだけ。このカバンはちなみに、子供たち同士で交換こするサッカーのカード入れと最近は化している。もしくはお手紙を持って帰る時だけは役立っている様子。

教室では、毎日ワークシート(プリント)が配られ、プリントを元に作業したり練習したりして、それをノートにペタペタ貼り付けている。

感心するのは、やはり、考えさせる項目が多い。まずは状況説明。どうしてそうなったのか。解決方法はなにか。ということを考えて発表するといったアプローチ。それから算数に関しては、例えば棒ブラフがあるとする。そこから読み取れるデータを書き出す、といった内容。計算に関してもひたすら計算ドリルをこなすのではなく、掛け算や割り算のコンセプトを学ぶ、といったアプローチ。

 

驚いたのは、まだ7歳なのに、すでに宗教の勉強(ちなみに今年のテーマはヒンズー教らしい)や人種差別等についても学んでいる。これは人種のるつぼであるイギリスではきっとなくてはならないテーマなのだろうと思う。とはいえ、7歳の子供に宗教の話をして、どこまでわかってもらえるのか疑問。この前息子に、”お兄ちんはどんな神様信じてるの?”って聞いたら、”手がいっぱいあるヤツ”との回答。。。早い段階で宗教学を学んでいいのやら、悪いのやら。。。

とまあ、こんな感じなのだけど、何が楽しいって、イギリスの学校ではよく色々な賞をもらえるらしい。例えば、”今日の計算のスター”、だとか、”いじめについての解決法スター”とか、おそらく誰でも何かのスターになれるように先生が配慮してあげているんだろうなあということが伺えるのだけど、とにかく何に関しても賞がある。それからお行儀がよい場合もブロンズ、シルバー、ゴールド、とそれぞれシールをもらえるらしい。子供たち同士では誰がいくつゴールドを持っているか競ったりしている様子(シールをあげることは子供たちの秩序を保つのに功を奏しているようだ)。そして、さらにその上をいくのが”Head Teacher's award"、要は校長賞。日本の幼稚園にも半年ほど通った経験のあるお兄ちんは、こちらでは大変礼儀正しく、お行儀のよい子と映るらしい。そういうわけで何かとゴールドカードなどをもらってくるのだけど、この前は久々に校長賞をもらったらしいく、”どうしてもらえたの”?と聞くと、"top liner"だから。という返事。つまり、朝の整列をしっかりできた、一番きれいに並べました、ということでトップライナーとして校長賞をもらったらしい。”息子よ、よくやった!”と誇り高く思う(笑)と同時に、そんなことで校長賞をもらえてしまうんだから、そりゃあ、子供は嬉しいだろうよ!さすがポジティブな国であります。

一体どれくらい学習できているのか、お勉強が身についているのはいまいちわからないけれど、子供が朝気持ちよく起きてきて、元気に楽しんで学校に行く姿を見るのはとても嬉しく幸せなことです。

子供たちが安心できる環境作り、ということで、いじめ対策などについても驚き感心したことがあるので、今度はその点にも触れていこうと思います。

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