さて、パリで学んだこと第三弾。
これまた女性の生き方に関わることですが、パリの女性はいくつになっても魅力的だ、ということ。
いくつになっても知的、エレガント、シックで美しい人が多い。
多分、先日書いたように、女性がそれぞれ女性であることを謳歌し、どんなに年を重ねても、”女”であることにプライドを持ち、高い意識を持っているからだと思う。
これはもちろん、結婚し、母になり、そしておばあちゃんになっても、そう。いつまでも”女”なのだ。
ママンが間借りをしていたパリの15区に住むおばあちゃん、マダム・オスティーもそうだった。
当時75歳であったけど、いつでもエレガントでありシックであり、そしてチャーミングであった。
マダム・オスティーは基本的には一人暮らしをしながら、時々こうして世界各国から来る留学生たちに部屋を貸していた。
髪の毛を明るいオレンジがかった茶色に染め、毎日朝お化粧をし、チークを塗り、スカートを履き、ストッキングを履き、低めのヒールを履いて、シャツ、そして必ずスカーフを巻いていた。
家の中でもそんな格好をしていた。
部屋着のような服装をしているのを見たことはない。夜はおしゃれなガウン。
とってもおしゃべりで、活動的で、友達も多く、手帳は書き込まれた予定でいっぱいだった。時々、ちょっと休憩させてくれ〜!!と思ってしまうくらい、一度しゃべると止まらない。特に、政治絡みのニュースを見た後は、情熱的な弁論が始まる(笑)。
さすが、議論好きなフランス人。これまた老若男女問わず、彼らの国民性であります。
話が飛躍しましたが、とにかく、話題が豊富で、何とも知的でエレガントなおばあちゃんだったのです。
とはいえ、マダム・オスティーは一つの例で、街行く女性や、職場の女性、子供の幼稚園のママさんたち、どこをとっても、女性はやはりシックな装いに身を包み、女性であることにプライドを持っているかのように振舞っている人が多いように見えた。
そして彼女たちのファッションは”媚びない”!これはお隣の国、イギリス女性とは違う点。フランス人女性のファッションは決していやらしいセクシー路線ではなく、シンプルで品があり、でもどこか官能的な感じがある。超胸元の開いたトップや超ミニスカート、超ピンヒールなど、イギリスでは”普通”とされているようなファッションは絶対にしない。
ちょっとそこまで買い物に行くのだって、サンダルやスニーカーではなく、革靴で行くのが当たり前。これまたカジュアル文化が定着しているイギリスとは大きく違う点でもある。
また、フランスの男性は、女性が年齢を重ねれば重ねるほど、”女性”として尊敬してくれ、たとえおばあちゃんになろうとも、”女性”として扱ってくれているように思う。
実際、ママンの友人の中でも、フランス人のパートナーを持つ人で、彼の年齢がかなり下(時には10歳以上)という人も多い。フランス人男性にとっては、経験値のある女性、熟女の方が魅力的に映るらしい。彼らにとって、女性は30代後半くらいからがモテ期なのかもしれない!
個人的にはママンがまだフランスにいた頃、TF1というテレビ局のニュースキャスターを務めていたクレア・シャザルがすごく知的で美しく魅力的な女性に感じていた。ママンの中ではまさにパリジェンヌのシンボル❤️
日本では残念ながら、女性が年を重ねると”劣化した”と言われてしまうこともあるけれど、経験値が増して益々魅力的になった、と思える(そして思われる)ように、いつまでも多くのパリジェンヌのようにエレガントで”シック”で、そしてチャーミングであり続けたいな、と思うのでありました。
そのためには、いくつになっても、”女”であること、そして人生を謳歌することを忘れちゃいけないね❤️