少し時間が経ってしまいましたが、先週末は家族でフランス映画を観に行き、夕方は大学時代のサークル仲間とフラメンコのショーを観に行きました。

まず、フランス映画について。

『オーケストラ・クラス』という映画。

実は全く知らない映画だったのですが、映画に登場するオーケストラのバイオリンと絡めて夏休みの約1か月間バイオリンを習った子供たちが、映画上映終了後に舞台で少しばかり演奏するというイベントがあり、お友達の息子くんが生演奏するとのことで、お誘いいただいたのでした。

事前に映画のあらすじを読んでみると、とっても素敵なお話であることが想像でき、これなら子供たちにも響くのでは!というのと、そしてもちろん、お友達の息子くんの応援団も兼ねて、家族全員で行かせていただくことにしました。

ストーリーは、フランスに実在する音楽教育プロジェクト(音楽に触れる機会の少ない子供たちに無償で楽器を贈呈し、プロの音楽家が技術と音楽のすばらしさを教えるプログラム)にインスピレーションを受けて描かれた作品。

パリの中でも比較的移民の多い地区にある学校の6年生。かつての”学級崩壊”状態のクラスに、プロの音楽家がやってきて、子供たちにバイオリンを教え、数か月後に開かれるオーケストラ公演を目指して練習するというストーリー。

バイオリンとの触れ合い、音楽との触れ合い、そして先生との触れ合いを通して、次第に輝き出す子供たち。

行き場を失ったような”不良少年”が時間の経過とともに生き生きして来る様子が顕著に現れ、見ていて心打たれっぱなしで、ママンのお目目はウルウル(涙)。

同時に、この映画はまさにパリの”闇”の部分をうまく描写していると感じました。一緒に映画を見ていた友達家族は、”パリの学校ってこんな感じなんだねー”と驚きを隠せない様子でした。

もちろん、こんな感じのところばかりではなく、むしろそっちの方がマイノリティーかもしれないけれど、子供たちのかなり激しく荒れている様子にはとても衝撃を受けたようでした。

夫からみると、慣れっこなので、まさにこんな感じ!という風でしたが、フランス社会の深い闇を垣間見ることができるのではと思います。

と同時に、子供たちに、”機会”を与えることがいかに大事か、ということを改めて強く感じさせられる映画でもありました。

子供たちが夢中になれるものを見つける機会を与える。

子供たちが生き生きと輝ける機会を与える。

特に移民の多い貧困層の子供たちは(大人も)、希望もなく絶望の中をフラストレーションを抱えながら生きている。そこに一筋の希望を与えることによって、何人の子供が”生き返り”、将来が明るくなるか。

特に音楽というのは癒しの力を秘めているので、この実在する音楽教育プロジェクトは本当に素晴らしいものだと感じました。

人間にとって一番必要なのは、”これならできる!”と思える何か。”これなら夢中になれる”という何か。つまり、生きがいがある、ということ。

これがあるから生きている意味がある、という、生に繋ぎとめる何か。それが子供も大人も、生き生きと、生を全うする秘訣なんじゃないかと感じました。

映画の話だけで随分長くなってしまいました。

上映終了後は、お友達の息子くんたちによるかわいらしいバイオリンの演奏があり(たった1か月の練習なのに、子供たちみんながとても上手に演奏できていて感動しました!)、その後ママンは夕方からのフラメンコ公演に向かいました。

フラメンコは大学時代にサークルで割と激しく練習していましたが、卒業後もパリで2年ほど続けていたほど、当時は結構ハマっていたと言っていいと思います。

フラメンコギター、音楽、歌声、そして踊りに衣装。すべてが芸術的で、あの情熱的な、でもどこか悲し気な雰囲気の虜になっていました。

もうフラメンコを辞めてから10年近くたちますが、今回数年ぶりに公演を観て、きっとまたフラメンコ熱が再発するだろうなーと、ある意味期待していました。

あわよくば、これを機に、またフラメンコ教室に通おう!なんて思っていました。

ところが、不思議なことに、公演は素晴らしく感動しまくりだったのですが、自分でまた踊りたい!という風には感じなかったのです。

完全に客観的に、外から観て楽しんでいる自分がいて、そんな自分に驚いてしまいました。

私の中でのフラメンコ時代はとっくに終わっていたんだって。

今はまた別のライフステージに来ているんだなと強く感じました。

今はもっと、ゆる~くて、気軽に楽しめる、もっと軽快な何かを求めているんだなーと感じました。

いつの日かの投稿で書きましたが、これまであまり興味のなかったピンク色に最近惹かれる、のように、人の好みや惹かれるものって、時と共に、そしてライフステージとともに変わって行くんだなーと改めて思いました。

なので、何事もタイミングが大切かと。

その時に必要なこと(もの)を見極めて、それをする。

学生の頃は、とってもハングリーで、エネルギーが有り余り、外の世界に異常に惹かれていたので、そんなママンにとって、フラメンコは最高に素敵なオプションでした。

同時にその頃は貧乏旅行に憧れハマっていたけれど、今覚えば、もう同じことはできないし、したくない。やっぱりあの頃にたっぷりやっておいてよかったなーとつくづく思うのです。

なので、今だからこそできること(もの)。

今しかできないもの(こと)。

今やっておいた方がいいこと(もの)。

は、逃してはいけない!と改めて思ったのでした。

時は流れ、人や状況は変わる。

それぞれのタイミングで必要なことをやり、その積み重ねで人生が出来上がっていく。

フラメンコのショーを観ながらそんなことを考えてたのでした。

やっぱりママンってちょっと変わってるよね?!

 

コメント一覧
  1. さえ より:

    ママンさんこんにちは(^^)
    本当にママンさんのお考えにうんうんうん!!!と頷きまくりながら共感することいっぱいです。たまに自分は色々考えまくって変人なのかなー悲しくなる時があるのですが、ママンさんのブログを見ていると、そんな自分を大切にしようって思えます。ありがとうございます😊

    実は、、今すぐという訳ではないのですがパリに住みたいと考えていて、、色々試行錯誤中名のですが。。ママンさんがパリにいらっしゃった時に周りの日本人の方でビザ取得されてる方はどんなお仕事してらっしゃりましたか。。?差し支えなければ参考程度に教えていただけると嬉しいです☺️

    • ママン より:

      さえさん
      こんばんは!
      メッセージをいただき感激です。しかも共感していただいているようでとっても嬉しく思います。
      ありがとうございます😊 私も何だか勇気づけられました!
      パリに住みたいとのこと。
      素敵な刺激をたくさん受けて、素晴らしいご経験になるはず!と私までウキウキして来ました!
      ビザに関してですが、仕事をされている大半の方は配偶者ビザを持っていました。
      配偶者ビザがあれば、期間限定ではないと見なされるので職種は様々だったかと思います。
      例えば日系企業で駐在員の方のアシスタントという職が多かったです。
      経理などもぼちぼちありました。
      ワーホリの方は実質仕事ができるのが1年弱となってしまうので、日本食レストランや食材店、美容室などが多かったかと思います。
      とは言え時々、あまりフランス人化していない日本人がいい!との企業側の意向から、メーカーなどの企業のアシスタントとしてワーホリの方を雇っているような企業もありました。
      パリでは現地の方と結婚されている日本人がとても多く、転職がとても困難な状況から、特別な理由がない限り退職する方が少ない印象なので、労働市場があまり活発でなく、仕事探しは楽ではないかもしれません。
      とは言え、生活をするだけでも学ぶことは多く、仕事は何か見つかったらラッキー!というような態度で臨んだ方が、海外生活を楽しめていいのかな、なんて思います!
      楽しみですね♡

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