イギリスで学んだことーポジティブであり、楽観的であること

3年3ヶ月のイギリス生活、そして約3年間のイギリス人との仕事経験を通して学んだこと、一番の実りと言えば、やっぱり”楽観的であること”!これに尽きる!

イギリスは先進国だし、経済大国でもあるし、渡英する前のイメージは、真面目で礼儀正しく、スーツを格好良く着こなすジェントルマンで溢れている。そんな感じだった。

ところが、ロンドンで暮らし始めて気がついたのは、あれれ?意外といい加減?ということ。

これには正直びっくりした。

例えば、電車は何かと理由があってよく遅れる。その度にもちろん車内放送で丁重に謝罪はするのだけれど、おまけにジョークで笑をとる、ということもよくある。しかも乗客もあまり立腹していたりイラついていたりする様子もない。これがフランスだったら、多くの人がすかさずイラつきを顔に出す。顔に出すばかりか、ブツブツと言い出したり、舌打ちが聞こえてきたりする。

イギリス人って結構、愛嬌ある?! しかも、どうやら我慢強い?!

また、風邪を引いたり怪我したりして病院に行ったときだって、”水をたっぷり飲んで、よく寝て治しましょう!”で終わる。

ママンは一度、人生で初めて、かなり大きな捻挫をした。家の階段から落ちたのだ(笑)!数分間は痛くて起き上がれない。その後少し落ち着いてから、起き上がることはできたものの、うまく歩けない。

という風だったのでタクシーで病院に向かった。3時間近く待たされた挙句、医者に言われたのは、”触った感じだと、骨には異常はなさそうなので、あとは水をたっぷり飲んで、通常通りに生活していたら数週間で治る”と。湿布もテーピングもな〜んにもない!せめてテーピングで固定してくれたり、湿布をくれてもいいんじゃないの?とママン、唖然。。。

ところがイギリスではそれが”普通”なのだ。

仕事でもそう。

メールを送信してもなかなか返信が来ない。期限を決めて依頼していても、期限が過ぎても音沙汰がない。その後、”そういえばあの件、どうなった?”と聞くと、”oh my apology, but it was not my priority.”、”申し訳ございません。でも私の中ではもっと他に優先すべきことがあるの”というような返信が来たりする。

それなら、最初から言ってよ〜!!と思ったことが何度あることか。

という感じで、すべてのことにおいてそんな感じなのだ。

と、ここまで読むと、学んだことというよりは、あまりよしとしない部分を羅列しているように思えるけれども、実は、この”テキトー”さの裏をとると、”あまり細かいことは気にしない、真剣すぎない、すべてにおいて肯定的!という風にもとれる。必ず"No worries! Everything will be fine!"と何とも信憑性のないポジティブ発言で締めくくられる。

日本人としては、え???、きちんとやっていないのに、よくもまあそんな無責任なことが言えるわ!と思ってしまうのだけど、どういうわけか、確かに最終的にはすべてうまくいくことが多いのだ。

そう、イギリス人は何ともポジティブで楽観的なのだ!

会社でも、上司が部下をダメだしすることはあまりない。少なくともママンの周りでは見たこと(聞いたこと)がない。むしろ、いつでもほめている!Execellent! Perfect! Brilliant! Fabulous! Fantastic!....そんな言葉のシャワー。

そんなイギリスに慣れない頃は、あらゆることに褒められている気がして、何だか照れ臭いと同時にとても良い気分、嬉しくもあった❤️ ところが後になって、実はイギリス人は、”はい、わかりました”ということでも、lovely!!とか、brilliant!といった表現を使うので、実は特別、素晴らしさを褒められているわけではない、ということに気づいたのだけど(笑)。

これは学校でも同じ。生徒を反省させることやダメだしをすることは、聞いたことがない。いつだって、Good job! Well done! Excellent! Brilliant!なのだ。何ともハッピーな国民たち!

なので、子供達も、学校が大好きなのだ!だって、褒めまくってもらえるし、何かと賞がもらえたり、スターになれたりするから。そりゃー楽しいわ🎵

例え、何か問題が生じても、そこは"keep calm and carry on". 平静を保ち、継続せよ!と。

これはイギリス政府が第二次大戦前に、パニックや混乱に備え、国民の士気を保つために作られたスローガンだとか。

まさにイギリス人の体質を象徴していると感じる。

彼らは問題に直面してもあまり焦ることもなく、リラックスしていて、時にはジョークを飛ばすほどの余裕っぷり。そして楽観的にスルッと解決策を見出しているように見える。もしくは、問題があってもあまり真剣にとらえず、例え悪化したとしても、”あれ、やっちゃった(笑)”みたいなのり。とてもeasy-goingなのだ!すべてにおいて"Take it easy!!"”気楽に!”とお気楽、そして他人のミスにも寛大!

というわけで、いつか”イギリス人と成功体質”というタイトルでブログをアップしたことがあるけれども、まさにイギリス人は、そのポジティブ&楽観主義で、ぐんぐん成長し、失敗しても気にしない。そしてそれを繰り返すうちに、いつの日か成功に結びつく、という感じなのだ。

何ともお得な性格!

もちろん、彼らは彼らなりに悩みだとかあるに違いないけれど、側から見る限り、そんな風に見えるのだ。

ポジティブで楽観的なイギリス人。時として”テキトー”でもあるけれど、様々な人生の局面に、臨機応変に、柔軟に、そして楽観的に”かわす”お見事なプレー。これには学ぶところが大きい!と常日頃感じていたのであります。

コメント一覧
  1. S.Y より:

    はじめまして。
    今年の9月よりイギリスで大学院留学をしています。
    膝が痛むので「湿布 イギリス」で検索していたところ、こちらのページにたどり着きました。笑

    この2ヶ月でイギリス人に対して感じていた違和感というかモヤモヤしていたものが、こちらの記事を読んでストンと胸に落ちまして笑。あまりに的確に表現されていたので感動のあまりに、こうしてコメントを残させていただきました。

    >必ず”No worries! Everything will be fine!”と何とも信憑性のないポジティブ発言で締めくくられる。
    まだイギリス生活2ヶ月目ですが、この状況に何度も出くわしました笑。「なんでそんな余裕なの?」と不思議でもあり、羨ましくもある感性ですよね。

    • ママン より:

      S.Yさん
      はじめまして。
      楽しいコメントをいただき光栄です!どうもありがとうございます!
      膝は大丈夫でしょうか。それにしても、“湿布、イギリス”で検索してひっかかるとは笑っちゃいますね!
      いや~、イギリス人、おそるべし!ですね。
      あまりに楽観的過ぎて、自分がいかに真面目でシリアスな人間なのかと何度も感じました(笑)。
      仕事をしていて時々、もっと真剣にやってよ!とか、本当に大丈夫?と感じることはありましたが、何だかんだ言って最終的にはうまくいくことが多い気がして、やはり楽観的であることも重要だなーと感じました。
      大丈夫!できる!すごい!と自己暗示していると、本当にできちゃいそうですしね。
      その方が楽しいし、Why not? と感じました。
      イギリスでは特に、ビジネスにおいて、それから学校教育において様々なことを学びました。
      私は期待以上に素敵な国だと感じていて、とても好きな国になりました。
      S.Yさんも是非、充実した、ハッピーな留学生活をお送りください。
      遠くから応援しております!
      ママン

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