何だか年が明けると、すっかりクリスマスのことが、たった10日ほどしかたっていないのに遠い過去のこととなってしまい、不思議な気分ではありますが、少しばかり昨年に遡って書かせていただこうと思う。
毎年、日本に一時帰国したときの楽しみと言えば、やっぱり”温泉!”であった。特に冬の温泉はたまらない。そして更にたまらないのが、スキーと温泉の組み合わせ!
実はそれほどウィンタースポーツのファンではないけれど、時々真っ白い山でスキーをするのは結構好きだったりする。真っ白の世界をひたすらスーッと滑り降りる感覚。辺り一面雪に覆われた山々を肌で感じる解放感。そして完全に自分の世界に浸りながら走り抜ける快感。スキーグッツを用意したり身につけたりする苦労を忘れてしまえるほどの快感!
ところが、スキーだけではやっぱりもの足りないのだ。欧州の人はスキーの後はひたすら飲んだり踊ったりしてはしゃぐのがよいらしいのだけど、ママンはそんなことよりやっぱり疲れた体を露天風呂に浸かって静かに癒したいのだ。
というわけでスキー&温泉の絶妙なコンビネーションを、クリスマス直後から3日間ほど福島の裏磐梯で味わえた❤️子供達の従兄弟たちと一緒に行って来たのです(ちなみに宿はレイクリゾートというところ。ロビー隣に素敵なカフェがありました!)。
スキーは残念ながら雪が足りないのと、小さなぼくちんがまだ小さ過ぎるというのもあり、それほどの快感を味わうことができませんでしたが、温泉はやっぱり最高でした❤️
福島の裏磐梯とは何て美しいところなんだろう、と思う。湖やそのほとりを、雪の中、静かに佇む自然の何とも風情のあること。雪化粧をまとった自然の美しさに叶うかどうかはわからないけど、今度は是非夏や秋にも行ってみたいなと強く思ったのでした。
それにしても、こうして美しい自然を眺めながら露天風呂に入ることがこれほど贅沢に感じられることに少し不思議な感覚を覚えた。だって、本来、自然ってそこにあるものでしょ。タダ、なわけでしょ。それでもそんな”タダ”な自然を眺めることが贅沢と感じてしまう、という。
都会人の悲しい運命なのか。
よく昔耳にしたのが、仕事で成功していて金銭的にも余裕のある人たちは、そのストレスを軽減するために結局多額のお金を払っているケースが多いと。なので、最終的にポケットに残るお金は、そこそこで仕事をしていて、そこそこ稼いでいる人とあまり変わらなかったりする、と。
なるほどねー、とその時納得したようなしなかったような気になったのをなぜか思い出した。
自然という本来”タダ”のものを、都会の人はお金を出して買う(眺め・味わい)に行く。
あまり太陽の恩恵を受けられない北国の人々(経済は発展しているので金銭的には裕福)が、お金を払って南の国々へお日様を浴びに行き、そこで昼寝をする。そしてそれが何とも贅沢なこと、みたいな。
要は、人生、何を選ぶか、ということなんじゃないか、と思う。同じものでもタダにもなれば贅沢にもなる。そのかわり、全てをとることはできない。何かをとれば何かをすてなければならない。そのように選択しながら人生が形成され、色づいていく。
露天風呂で”贅沢な”時間を楽しみながら、そんなことを考えたのでした。