イギリスの子育て

さて、所変わって、海を挟んでお隣の国、イギリスでは子育て事情は全く異なるようです。

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イギリスではフランスのようにワーキングマザーが一般的ではなく、母がフルタイムで子育てをするパターンが比較的多い様子。街で見かける感じや子供の学校で送り迎えをしている母やナニーたちを見たり話したりした感覚から、おそらくワーキングマザーと半々くらいなのではないかと思う。

女性も働くことが当然な環境であるフランスで長く暮らしていたので、無意識的に、お隣の国でも子育てに関する事情はフランスと同様であろうと推測していた。

ところがロンドンに来てみてびっくり。街の至るところで、平日昼間に母と子供だろうなという組み合わせに多く出くわす。おっと、この光景はパリでは見られなかったぞ。そして驚いたのは、夏、公園でピクニックをしている親子の集まりが多いのだか、必ずと言っていいほど、ビールやらワインやらの瓶がシートの上にごろごろある。そうです、イギリス人は呑んべいです。男性だけでなく、女性、母たちも昼間っから一杯やってます。と話が本題から外れましたが、どうやらイギリスでは母たちは子育てに専念するという道を選択するらしい?という仮説が私の頭の中で固まりつつありました。

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実際、街の至るところで親子向けのイベントが開催されている(無料のものも多く、有料であっても300円ほど)。そして地域のあらゆる教会や図書館が午前中は子供達のためにスペースを提供し、みんなで歌遊びをしたり、たくさんのおもちゃを並べて、子供達が好きに遊べるようにしている。こんな風に母と子供が一緒に遊べるという素晴らしい環境はパリにはなかったぞ!と驚きとともにとても嬉しくなった。そういった”プレイグループ”を通してママ友ができたり、自分の子供とそして他の親子たちと一緒に歌や遊びを楽しむことができる。また、このようなプレイグループのおかげで、私も随分と英語の遊び歌を覚えた♪

 

というわけで、イギリスは子育てにはとても楽しくやさしい環境だと感じている。なので、フルタイムママが多い。いや、おそらくフルタイムママが多いから、子供にやさしい環境なのかもしれない。

いや、後々知ることになったのだが、フルタイムママが多いのにはもう一つ大きな要因があるのだ。イギリスはチャイルドケアに関する国からの助成金などがほぼないに等しい。なので、例えば公立の保育園ですら、フルタイムで子供を預けるとすると(フルタイムと言っても朝8時から最大夕方6時まで)、月謝が日本円にすると30万円弱かかる (£1500)。しかも収入によって傾斜がつくのではなく定額でこの金額。地域によって多少の差はあるようだが、とは言えどこも似たような価格帯。かといってロンドンの平均収入がそれだけ高いかと言ったらそういうわけでもない(収入の格差は信かなり大きいようだが。。。)。

しかも、ロンドンでは雇用主は交通費を出してくれない。ロンドン市内のバス・地下鉄の1ヶ月パスは2万円程(£124)かかる。となると、子供を保育園などに預けて会社勤めをしようとすると、手取りで30万以上稼げていないと、働きに行くと返って世帯収入がマイナスになるという恐ろしい状況なのであります。

2013-10-07 00.36.57この事実にはかなり衝撃を受けました。つまり、結構な収入をもらえる人でないと働く権利はないということ?という風にもとれる。なので、イギリス人女性(特にロンドン)は平均的に初産年齢がとても高い印象です。きっと35歳くらいまで一生懸命働いてお金をため、高いポジションまで昇ったところで妊娠をする、というライフパスが一般的なのだと思います。そして、産休はとるものの結局職場復帰することなくやめる人もそれなりにいる模様。もしくは一旦職場から離れ、子供が4歳になって学校に入学した(イギリスでは4歳から無料の小学校準備コースが始まる)と同時にパートタイムで仕事を再開する人も多いよう。

これはフランスとは全く違う。フランスは国からの助成金も割と充実しているし、保育園等は収入によって料金が変わるので、高給取りしか職場復帰できないということはあり得ない。もちろん保育園のwaiting list(待機児童)問題もあるけれど、フランスでは保育園以外の選択肢(ナニーやナニーシェアなど)が充実しているので、結局はチャイルドケアの問題をどうにか解決して職場復帰ができるようになっているように見える。フランス(パリ)では初産年齢はもう少し低そうなイメージでしたが、こういった受け皿が比較的整っていることが一つの要因ではないかと思う。

保育士さんやナニーさんたちは仕事柄、体力的にはきついし責任重大なので、結構な報酬が保障されるべき職種であると思う。また子供を預ける親も自分の子供の命を預かってもらっているのだから、感謝尊敬の気持ちを忘れてはいけないと思う。なので、チャイルドケア自体の金額を減らすことはあってはならないけれど、イギリス政府はもう少し、子供を将来の国のための投資だと認識しチャイルドケアに助成金を差し出すべきではないかと思っている。個人負担分の保育園やナニーのコストがもう少し減額すれば職場に復帰する女性は確実に増えると思うのです。

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女性の社会進出やチャイルドケア制度の問題は確実に日本だけの問題ではないようです。

 


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