残念ながらイギリスに来てからは一度も結婚式にお呼ばれされたことはないのだけれど、フランスに住んでいた頃は幸運なことに何度も素晴らしい結婚式にご招待された。単にちょうど”適齢期”にフランスに住んでいたから、ではあるのだけど(笑)。2012年はピークだったようで、9月は4週末連続で結婚式(しかもフランス国内南に行き、西に行き、中央部にも行き、そしてやっとベルサイユ(パリ近郊)という感じでとてもエキサイティングな1ヶ月でありました)、ということもありました!どうやらフランスでは9月が結婚式には理想的な月らしいです(7,8月は夏のバカンスで人が集まらない、9月は気候的にもまだ夏日も多く、寒くもなくちょうどよい、ということみたい)。

24

結婚式は大好きなイベントです。自分の結婚式はもちろん自分たちにとってこんな”スペシャル”な1日は他にないくらいエキサイティングでハッピーだけど、友達や親戚・家族の結婚式もこんなに幸せをお裾分けしてもらえることはないくらい、ハッピーな気分になれる。

会場の華やかな雰囲気、色とりどりに着飾った招待客、シャンパン、洗練されたお食事、楽しげな音楽、会話に花を咲かせる人々、ダンスなどなど、すべてが結ばれた二人を祝福せんばかりに用意されている。会場に着いた瞬間に幸せオーラに包まれるような感覚を覚える。

21

 

さて、フランスでは一般的に結婚式はどういった感じなのか、というと、まず市庁舎もしくは教会でセレモニーが行われる。市庁舎では通常、市長の前で結婚を誓い、指輪の交換をし、サインをするのです。キリスト教信者の人たちは、その後、もしくは日を改めて教会で神父さんの前で結婚を誓う。その後、カクテル&軽食パーティーが始まる。これは市庁舎内で行われることもあれば、場所を移動し、レストランやカフェ、シャトー等で行われることもある。1時間から2時間ほど立食でパーティー楽しんだ後、メインの式会場に移動する。

式会場は通常、レストラン、マノワールやシャトーで行われる。マノワールとは中世の貴族が住んでいたお屋敷のような立派な邸宅のことです。↓の建物はまさにマノワール。

27

ここではテーブルを囲んで食事をするのですが、たいてい夕方の7時頃から始まる。と言ってもすぐに”食事”が始まるわけではなく、まずはシャンパン、おつまみ、前菜、スピーチやちょっとした催しがあり、メイン、また別の催し(写真の披露だったりゲームだったり)があり(ここまでの所要時間約2、3時間)、その後、デザートがサーブされたと同時くらいに音楽が流れだし、ほろ酔いの人々がちょこちょこ席をたち、踊り出す、、、といったのが一般的な流れであります。深夜が近づくと同時にボロボロと人々が帰路に向かい出し、元気な人々は朝方まで飲み踊り続けるといった感じでなのであります。

185048_10151449481559899_1611909886_n

招待客は日本のように暗黙の了解で決められた金額を包むのではなく、完全に招かれた人の自由なようです。ひと昔前は、liste de mariageといって”欲しいものリスト”を事前に配られ、そこから選んでギフトとして贈ることが一般的であったようですが、最近の若者は結婚式を挙げる時点ですでに同棲していることがほとんどなので、特に物は要らない、ということでそのようなリストを作らないことが多いよう。なので結婚式は完全に式をあげる新郎新婦(及びその家族)が費用をすべて持ち、招待客を”ご招待する”、というのが一般的。とはいえ、通常は招待される人々はいくらか包んでお祝いカードとともにお渡しするか、少々高級なギフトを贈るのが常。お金を包む場合、金額は3千円くらいの人もいれば2万円以上包んでくれる人もいる(3万円以上の金額は家族や親戚以外はあまり見た事がない)。本当にまちまちなのであります。

実はママンたちも、結婚当時すでに同居していたし、物はほとんど揃っていた、また自分好みでないものをもらっても困る、ということでリストは配らず、事前に何が欲しいかと聞かれた場合は、物よりはお金の方が助かる的なことを言っていた。なので、物としてのギフトは数えるほどしかいただいていない。

これは実は今となってはとても後悔している。現金はその後何に使ったのかも覚えていないほど、あっという間にどこかに飛んで消えてしまった。ところが当時、お祝いとしていただいた贈り物は実は今でも大切に使っているのです。もちろんくださった方のことを思い浮かべながら。結婚式のよい思い出の品となっているのです。たとえ自分好みのものではなかったとしても、来てくれた友達の形跡や魂がその品物を通して思い出として残るのです。もう一度結婚式をすることができたら(あ、だめか!)次は確実に有難くギフトをいただこうと思うのであります(笑)。

23

フランスで様々な結婚式に参加して、話題として一番びっくりそして面白かったのは、2010年の夏、当時のカルティエの社長の娘さんの結婚式に招待されたのであります。新郎が夫の同僚でとても仲良くしていたというつながりで招待されたのですが(フランスではパートナーがいる人は必ずそのパートナーも招待します)、コルシカ島のとある素敵な石造りの修道院が会場の結婚式でありました。花火は打ち上がるわ、それなりに有名らしいミュージシャンの生演奏はあるわ、次の日のお昼まで軽食が用意されていたり等、さすがに普通の結婚式とは一味も二味も違った豪華っぷりを感じさせられたのでありました。これもまたある意味、人生の貴重な体験でありました。

27

次の結婚式はいつだろう?招待されるのを心待ちにしているのであります♪

おすすめの記事