近年、若者の恋愛離れという表現をよく耳にする。
これまでの人生、物心ついた頃から、常に恋愛スイッチがオンであったママン(笑)からは考えられないけれど、今こうして東京という大都会に住み、人々を観察したり、周りの空気を感じてみると、確かにそうかもと思う節はある。
これはアラフォー女のサウダージ(ポルトガル語で過去を懐かしむ、ノスタルジーに似たような意味合い)だと思って聞き流してもらっていいのだけど、そんなママンからすると、”恋愛離れ”とは何だか切ないと感じてしまう。
おそらく、恋愛離れの大きな要因の一つに、インターネットやSNSの普及により、孤独を感じにくくなった、とか、ライフスタイルが変わったというのがあるかもしれない。
また、長引く不況により、”パーっといこうぜ~!”という、とにかく派手に楽しいことをしよう!というアップアップな雰囲気から、世の中はより現実的になり、堅実になり、そして節約志向になったことも一つの理由なのかなーとも感じる。
世の中の景気が良く、将来は明るいとみんなが信じて疑わなかった時代は、きっと”コスパ”という発想はなかったんじゃないかと思う。
近年は”コスパ”という発想が当たり前になり、無駄なことはしない、コストパフォーマンスが悪いことはしない、絶対不可欠でないものには時間、エネルギー、お金を費やさない、という考えが普及してきたことと、恋愛にエネルギーや時間を使わない、ということも関係するのかなーとも感じる。
それからやはり、比較的無機質で孤独になりがちな都会で、日々、仕事に追われた生活をしていると、なかなか時間と心の余裕が持てなく、心身共に疲労し、感性が鈍くなってしまい恋愛スイッチが入らない、というのもあると思う。
でも、本来、恋愛というのは頭で考えて計算してすることではなく、感性や感情が動かされて、体と心が反応してしまうものであるはずで、そしてそれは人間に元々備わっているもののはずなので、”恋愛離れ”というのは、どこかでその感情スイッツに蓋をしてしまっているんじゃないかと感じたりもする。
心の声に素直に耳を傾けてみると、心の奥に眠っている♡な感情に気が付くこともあるんじゃないかと。
”恋に落ちる”という感覚はある意味、”感動”する、”心が動かされる”とか、”恋焦がれる”、なぜだか”強烈に魅かれる”という、そんな気持ちと類似している。
ある意味、音楽や美術等の芸術、美しいものに感動するのと似ている。
もちろん感性には個人差があるので、同じものを観ても、心が強烈に魅かれる人もいれば、そうでない人もいる。
恋愛もそんなもので、幸運なことに、人それぞれ魅かれるものは違う。
どうしてそれに魅かれたのかよくわからないけれど、なぜだか心動かされてしまった、というそんな感覚。
だからやっぱり、そういう感覚、感性、五感が敏感な時の方が恋愛スイッチはオンになりやすいし、恋に落ちやすいのだと感じる。
となると、日常生活で、いかに五感が研ぎ澄まされ、感性が敏感になる環境を作るか、で恋愛体質になれるか決まって来るんじゃないかと思う。
なるべく日々の生活に感動する場面を取り入れる。
例えば、花を飾る、植物に水をやるといったことから、美しい大自然に触れたり、感動する映画を観たり、美しい音楽を聴いたり、芸術を鑑賞したり、、、。
そんな風にして”何て素敵なの~”、“何ていい香り!”、”何て美しい音色!”と心動かされる場面を多く取り入れることで、少しずつ感性が敏感になり、五感が研ぎ澄まされ、心の奥底に眠っている恋する感覚が呼び覚まされるのでは、と思う。
また、そういう環境に身を置くというのも恋愛スイッチをオンにする一つの方法!
例えば、パリという街は、その街の空気に浸っているだけで、五感が研ぎ澄まされ、恋愛スイッチがオンになりやすいように感じる。
おそらくそれは、街に溢れる芸術的で美しいものがひっきりなしに目に入り、繊細で洗練された食事を味わい、ノスタルジックで美しい音色を耳にし、そこらで愛し合う男女の姿を見て生活していると、必然的に自分の脳や体や心が恋愛に敏感に反応するようになるんじゃないかって思う。
もちろん、1日や2日では人間の体は変わらないけれど、数か月というまとまった時間、その地に身を置くと、徐々に脳と体と心がその地に合ったように変化してくる気がする。そして気づけば心の奥底で葬られていた恋心が目を覚ます、という。
恋愛をするのは楽しい。
片思いは切ないと思う人もいるかもれないけれど、ママンは片思いしている時だって勝手に夢が膨らんですごく楽しかった思い出がある。
甘酸っぱい青春の思い出。
好きな人がいるってだけで日々が楽しかった。
そう思うと、恋愛は別にリスクでもなければ無駄でもなく、むしろ生活に彩り、そしてモチベーションを与えるものだと思う。
たくさん恋愛をしたから、ふられたことだってある。
確かにふられるとショックだし惨めだし、自己嫌悪に陥ったりもする。
でも人間って案外ゲンキンで、ふられてたくさんたくさん泣いて、でも数か月後には他に好きな人ができてたり、何で自分はあの人が好きだったんだろー、なんて過去好きだった人のことを思ったりもする。
そう考えると、ふられることは大したことではない。
世の中には素敵な異性は五万といるし、その人とは結ばれる運命ではなかった、ただそれだけのこと。
この後、ぴったりの人と出会えるチャンスを作ってくれた、くらいに思えばいいのだ!
と思うとやっぱり恋愛離れは何だか切ない。
もちろん一人の人と深く付き合うと、時には問題も生じるし、喧嘩もするし、うんざりもするし、面倒と感じることも出てくるかもしれない。けれども、やっぱり好きな人がいる方が楽しいし、一緒に何かを分かち合える人がいるのは喜びだし、助け合えるパートナーがいると一人よりは心強い。
なので、もっともっと恋愛したらいいのになーなんてお節介なおばはん的な発想になってしまったアラフォーな私。
東京がいつの日がパリのようにロマンチックな恋愛都市になったら面白いのに!なんて勝手に夢想してみたけれど、無臭、無菌化が益々進み、知らない人には声を掛けない、ボディタッチはしない等、人間的であることから益々離れていくことが推奨されているかのように感じる東京のような街を恋愛都市にするのは、かなり現実離れしているのかなーと思ったり。
今日は久々に恋愛について徒然なるままに書いてみました♡