「美食のフランス」とよく言いますが、正直渡仏して間もない頃は、あまりおいしいものに巡り合えずに、期待していただけに裏切られた感があり、”美食のフランス”にがっかりしたことも多くありました。
まだ学生に毛が生えたようなお年頃に渡っていたので、基本お手頃なものしか食べていなかったというのと、どこでおいしいものに巡り合えるか熟知していなかったのがその理由です。
そう、フランスでは、実はどこでもおいしものが食べられるわけではないのです。
外食となると、日本のように1000円弱で立派で美味しいランチを食べられるなんて考えられません。基本的には、安いものは安いなりの質だし、それなりに高くても、”え?これは一体?”というものがあったりするのです。
ただ、高級と言われるほど高額な価格を払うようなレストランはほぼ例外なく、とても美味しく見た目も芸術的です。
といった具合なので、フランスに行けば食べるもの全てが美味しいというわけでは残念ながらないのです。
おいしいものにありつくにはそれなりのリサーチとお金を払う必要があるというわけです。その点、日本は安くおいしいものがどこでも食べられるので幸せですよね!
家庭料理について書くはずが、外食の続きみたいになってしまいました(涙)。
さて、フランスの家庭料理は(といっても家庭により差があるので一般化はできないのかもしれないですが)、私はとても美味しく楽しいと感じています。
そう、美味しいだけでなく、フランスでは食事は”楽しい”のです。
まずはマルシェ(マーケット)で食材の調達から始まります。
マルシェでは、野菜や果物、肉や魚、チーズなどを購入します。
我が夫の祖母はマーケットでの店員さんたち(農家さん、酪農家さん等)と反お友達状態なので(かなりのお得意さんです)、マーケットに買い出しに行くたびに、何かおまけをもらって帰ってきます。
この前は、”孫の家族が来ていて、お嫁さんがラズベリー大好きなの”。なんて話をしたようで、そしたらお店の方が、1パック余分にくれた!と私にラズベリー1箱をくれました。
そんな風に会話をしながら新鮮な食材の調達を楽しむのがフランス流です。
それからお料理が開始するのです。
さて、今回のフランス滞在では、日本ではなかなか手に入らないけれど大好きな食材を使った料理を食べよう!と夫と話していました。
そこで私たちがマーケットで調達した食べたものたちをご紹介!
まずはルバーブのジャム。甘酸っぱさが病みつきになる一品です。
私はどうしてもルバーブのジャムをヨーグルトにかけて食べたかったので、マルシェでルバーブの束を1kg分買い、ジャムを作りました。
繊維を少しばかり取り除き、細かく切り、500gほどのジャム用砂糖をまぶし、30分ほど漬けておきました。
少しずつ水分が浮き出して来ます。
30分程たったら中火にかけ、さらに30分程に詰めました。
少し冷め、瓶詰したら、はい出来上がり!
この甘酸っぱさがたまらない大好きなジャムです💛
次に、アーティチョークの肉詰め。
これまたママン夫婦が大好きなたまらなくフレンチでたまらなくおいしい一品です。
アーティチョークの実(葉?)を広げ、ひき肉を詰めます(実はこのひき肉、豚と牛の合いびきに塩、コショウと若干のハーブがすでに味付けしてあるものをマルシェで買いました)。
あとは圧力鍋を使い、アーティチョークが半分くらい隠れるくらいの水を入れて、20分ほど煮込むのみ。
とっても簡単でおっても美味しいたまらない一品です。
アーティチョークは葉を一枚一枚はずしながら、葉の付け根に、マスタードとビネガーベースのソースをつけ、歯で葉の表面をはがすようにしていただきます。
これがまたおいしいんだ!
↑のように回りの葉っぱを一枚ずつはがして食べるのです!
マスタードのソースはそのままほとんどのサラダに使えます。
マスタードとワインビネガー、オリーブオイルと塩・こしょうを混ぜたもの。
シンプルだけど様々なお野菜との相性は抜群です!
そして白アスパラガス。
こちらはフランス料理の前菜によく登場する一品。
白アスパラを茹でるのみ。
そこに上記のマスタードビネガーソースをかけていただきます。
これまた💛
チコリ(アンディーブ)も大好きな一品なのですが、あまり日本では見かける機会がありません。
まずはチコリを茹で、その後オリーブオイルで炒め、最後にチーズを被せていただきます。
シンプルな野菜料理なのにどうしてこんなに美味しいの?と感じてしまうくらい、美味しいです。
最後に、ホタテのグラタン。
これは夫のおばあちゃんの一品です。我が家ではクリスマスのときに必ずいただくものです。
ホタテやムール貝、エビなどの魚介類とマッシュルームとパセリの炒め物にベシャメルソースをかけ、チーズをのせてオーブンで焼いたら出来上がりです!
これまた幸せな味です。
夫と私が大好きなことを知り、おばあちゃんが作ってくれました💛
まだまだご紹介したい料理はたくさんあるのですが、今回はここまで!