パリというのは不思議な街だと行く度に感じる。
住んでいた頃はもうパリの全てにうんざりして、離れたくてしかたなかったけど、実際別のところに暮らすと、意外とそんなパリが恋しくなってくる。
やっぱりこの街には何かある!と感じざるを得ない。
人の心を掴んで離さない何か。
人を魅了してやまない何か。
だからか、こうして時々遊びに行くのは、いつも楽しくて嬉しい。
また、何度来ても、毎回、”楽しく嬉しい”んだけど、なぜか見える景色がいつも違う気がして、それもまた不思議。
自分や家族の成長段階とともに、パリの見える景色が変わる。
今まではパリのこういう部分が嫌だったけど、気にならなくなった、とか、その逆だったり、新しい発見があって感動したり、”あ~、やっぱりこういうところ本当に素敵💛”とパリの魅力を再発見したり、また同時に、やっぱりこの部分は相変わらずうんざりだわ、というところがあったり。
くせの強い恋人のようです(笑)。
さて、今回のパリ滞在で改めて感じたのは、パリの醍醐味はやっぱり街歩き!だということ。
今回は、仕事以外は、家族との時間を多く過ごそうと決めていたので、友達にはあまり連絡せずに(ごめんね~!)、ひたすら家族時間を満喫しました。
特に予定がなかったときは、ここぞとばかりに子供たちをマミー(義母)に預け(マミーも子供たちとの水入らずタイムを楽しんでいた様子!)、夫と二人、ひたすらパリの街歩きを楽しみました。
私たちは左岸に住んでいたのでその界隈に愛着があるということもあり、Luxembourg、Saint-Sulpice, Odeon, Saint-Germain-des-presの辺りを、かつて、住んでいたころのように、じっくり散歩しました。
ルクセンブール公園には週に何度も当時赤ちゃんだったお兄ちんをベビーカーに乗せてお散歩に行っていました。
Saint-Germain-des-presの界隈はアートギャラリーが多く点在するのですが、日本人写真家さんの作品のプロモーションのお手伝いしていた時期があり、何度も何度も行ったり来たり、行ったり来たりしながら、彼の写真を展示してくれるギャラリーを探していました。
Odeonでは、ソルボンヌ大学付属の語学学校に通っていた頃、授業後、毎日のようにクラスメートとお茶をしていました。
その全てが懐かしい思い出♪
そんな私たちの日々の感情とともに生きていたパリの街並み。
あれから時間が経ち、また別のライフステージにいる自分になり、こうしてじっくり当時と同じ道を歩いてみるのも面白いものだなーと感じました。
今回は、我が庭のように感じていた左岸ばかりでなく、モンマルトルの丘もお散歩しました。
実はモンマルトルも私にとっては思い出の場所。
かつてお付き合いをしていた男性がモンマルトルの丘に住んでいたのと、私自身も一時、モンマルトルの丘の下、Anversという駅周辺のアパルトマンを仏人とシェアしている時期があったのです。
なのでモンマルトル付近もまた我が庭のように(笑)よく散策していたのでした。
今回は、モンマルトルの丘の中腹にあたるAbesseという駅で降り、世界のあらゆる言語で"I love you"と書かれた壁を眺め(人の多さに驚きでした!やはりインスタグラム等のSNSが発達したからか、写真をとるために来る人々でごった返していました!)、坂を上がってサクレ・クールを目指しました。
モンマルトルは変わらず楽し気で、でもどこか哀愁漂うような雰囲気を醸し出していました。
道端で、年老いたムッシューが弾いているアコーディオンの音色のせいでしょうか。
アーティストが多く暮らすのも何だか納得です。
サクレ・クールに行く前に坂上で左折し、モンマルトルのブドウ畑の周辺を散策しました。
モンマルトルはこの裏道が何気にとてもチャーミングだったりします。
いつの日かこのモンマルトルワインを飲んでみたいものです。
お散歩していると、こんなにかわいらしい花々にも出会えました。
それにしてもパリはフォトジェニックな街。
どこもかしこも写真におさめたくなるようなスポットだらけです。
だから、パリで何が一番楽しい?って聞かれると、”街歩き”!と即答してしまうのです。
パリの街は、言ってみればまるで街全体が巨大な野外美術館のようなもの。
それは感性が刺激されるわけです。
だからきっと歩いているだけでウキウキするんだろうな💛