その?:結婚観・家族観
そもそも、夫婦となると別に相手が何人(なにじん)であろうが、何人というくくりで相手を見ているわけではなく、自分の夫、そしてただの人としてみるようになる。なので普段自分が国際結婚をしているといった意識は実はあまりない。
とは言え、やはり国が異なれば常識も違う、ということで価値観や性格に国民性が反映されている、というのも否めない。
欧州の人は(おそらく西洋人とひとくくりにしても問題ないかと思う)比較的、男女の付き合いに関してのハードルが低いような気がする。というかその日、その瞬間が楽しければいい、といった軽いのりでの”付き合い”が多いように思う。だから"going out"、”付き合っている”状態でも、”好き”、とか”愛している”という言葉がなかなか出てこなかったり、付き合う前から”結婚を前提に”といった表現は聞いたことがない。
そもそも、フランス人の場合は、”結婚”ということ自体に反対していたり、全く興味を示さない人がとても多い。結婚に興味はないけど、恋愛はするし、同棲もするし、子供もつくり、家庭も作る。けれども結婚はしない、という人が多くいる。
なので、”結婚”という制度にこだわる場合は(というか大多数の日本人は家庭を作るなら結婚するのが当然と考えていると思うけど)、相手の結婚観については予め探りを入れておいた方が賢明だと思う。
こういう価値観というのはなかなか変わるものではないから、結婚に真っ向から反対している人と、結婚したい、結婚は大切、と信じている人が一緒に暮らしていても、平行線をたどって終わってしまうように思う。
外国人と家庭を築き、相手の国(外国)で暮らしていく場合は、保守的なのかもしれないけれど、できれば結婚して、制度に守られた方がよいように思う。子供を産む場合はなおさら!
そして”結婚”の際に、多くのフランス人(他の西洋諸国については不明)は婚姻契約書に夫婦財産制度を決めることが大切と信じていることも覚えておいて損はないと思う。
何かというと、結婚の際に、相手と自分の財産について明確にするということ。特に夫婦財産制度に関して明記しない場合は、すべての二人の財産(結婚前のものと結婚後のものを含めて)は二人の共通のものとなる。また、財産を共通のものとしたくない場合は、例えば婚前の財産はそれぞれのもの、結婚後のお互いの財産は二人のもの、といったように好きなように明記することができる。
これは、将来、いつの日か離婚となった際に、”揉め事”を軽減するため、そして自分の財産を守るために行う。
自称ロマンチックな(笑)ママンとしては、フランス人のそういった”常識”を聞いたとき、永遠の誓いの覚悟あっての結婚なのに、その時点で将来の離婚を考えてサインするなんて、有り得な〜い!と、驚きと同時に、何だか悲しくもなった。
もちろんすべての財産をシェアするのが当然と考えるフランス人もいる。うちの夫も幸いそのように考えている人だった(ほっ)。けれども、とても個人主義的な人の場合は、結婚後の財産もそれぞれ、と考える人もいる。なので、その場合は、結婚&出産を経ても、もちろん働かざるを得ないし、働かない期間があるとある意味”損”をすることとなってしまう。
ただでさえ、外国人として異国で生活するのは”楽”じゃないし、仕事の面でも不利な状態となることが多いのに、その上、金銭的に守られた環境でいられないとなると、これはかなりのストレスとなるはずだ。
日本の昭和の”よき”時代のように、旦那さんが外で稼いで来たお金を奥さんに渡して奥さんが管理する、といった思考・行動様式はフランス(おそらくほとんどの西洋諸国)にはありません。
シビアな世界なのです!
そして、家族観。
これも結婚を考える際の一つの重要な要素となる、と思っている!
またまた長〜くなってしまったので続きは次回?
おやすみなさい??