今日は何だかもうコートもいらないくらい空気がとてもあたたかかったので、我が家の前に佇む桜の木は、つぼみが一気に膨らみかわいいピンクが若干顔を出して来ました!

今週末には確実に開花しているんじゃないかと思う。楽しみ〜❤️

それにしても、桜の花がこんなにも人々の心躍らせるとは、自然の偉大さを改めて感じてしまう!

さて、本題に戻り、前回の続き”日本は女性にとって暮らしにくいのか”。

前回は、日本社会が女性に期待する規範や暗黙の了解が、時には女性の自由を奪い、窮屈な思いを強いることになっているのではないか、ということを書いた。

今回は大きな2点目。家庭と仕事のバランスが取りにくい、ということ。

これは欧州から帰国し、実際に日本社会の中で暮らしてみると、やはりとても大きな問題だと感じる。ワークライフバランスや女性の社会進出、保育園問題については、メディアでもよく取り上げられているし、政治的課題にもなっているほど、大きな社会問題として実際認識されている。

さすがにほとんどのお母さんたちが専業主婦であった昭和の時代と比べれば、働くお母さんはかなり増えたように見えるし、だからこそ保育園の待機児童などの問題が起こるわけであって、そういう意味では日本も少し前進したのかもしれない。

けれども、21世紀になり十数年経った今日に至っても、周りを見る限り、女性の人生は、キャリアに走るか、結婚し子供を産んで専業主婦になるか、という”二者択一”というのが色濃く残っているように見える。

もちろん、子供を産んでも仕事を続けているママさんたちもいる。”時短”という働く母にはありがたい制度もそれなりに浸透しているようだ。けれどもワーキングマザーをするにあたって、その大変さは、欧州の働くママとは比較にならないような印象がある。

どうして日本のワーキングマザーは大変なのか。

まず、男性の就業時間が長すぎること!これがかなり大きいように思う。

もちろんフランスやイギリスでも働く男性は働く。けれども、残業に追われ、毎日帰りが夜中、というのは聞いたことがないし、そんな人が多くいたとなると、会社の中で大問題になるはずだ。フランスでは夕方7時、8時には遅くとも家に帰っている、というのが一般的であったように記憶しているし、イギリスでは夕方6時過ぎには、会社がかなりスカスカになっていた。

欧州では、”プライベートライフ”はとても大切だと考えられていて、働くのはただ生活するための糧を得るため(仕事は人生の大切な部分を占めるけれども、その一部であって全てではない)であって、それ以上ではない。プライベートライフを楽しく生きるのが人生だ、と一般的には考えられている。

なので、会社が個々人のプライベートライフを剥奪・侵害してはならないし、労働者はそうはさせない。イギリスでは”ストライキ”というものはフランスほど日常茶飯事ではないけれど、フランスだったら、即”ストライキ”となり運動が起こる(笑)。

それくらい、欧州では、個々人の生きる権利と、個々人のライフが尊重されている。

というわけで、欧州(特にフランス)では、仕事に生きるか、それとも家族を持ち支えることに専念するか、のどちらか、という考えはない。仕事もするし、そのうち恋人と一緒に生活をし、仕事をしながらも、子供を産み、育てるというのが”普通”の流れ。しかも、子供を育てたり、家事をするのは、パートナーと一緒に、協力しながらこなして行くのが当たり前。それは”母”の仕事ではない。父と母、二人の仕事なのだ。

男性がもっと家庭にavailableだから、女性としても安心して仕事に出られる。

日本のように男性が毎日夜中に帰宅するような生活だったら、女性は家事・仕事・子育すべてを一人で引き受けることになり、そりゃー、体力的に限界がある!

と、こういった”現実”があまりにありありと見えるため、子供を産むことを躊躇する女性が多くなるのも自然な流れだと思わざるを得ない。

せめて、欧州で一般化されているように、お手伝いさん(ナニーさんやベビーシッター、そしてハウスクリーナーなど)を雇うことが普遍化していれば、まだ救われる。

けれども、父親が家庭に”いない”だけでなく、お手伝いさんすら”いない”。となるとやはり家庭が機能しなくなるといっても過言ではない気がするのです。

ちなみにフランスやイギリスでは、父親がかなり家庭に”存在”するだけでなく、家事代行サービス(家の掃除・洗濯や子供の送り迎え、宿題のお手伝い、ベビーシッターなど)も充実している、というか、みんな普通に利用している。

なので、母親の負担が圧倒的に少ない。

ママンは日本に帰って來たら、パリやロンドンでそうだったように、普通に企業に勤めるつもりでいた。けれども、このような現状を目の当たりにし(もちろん何となく知ってはいたけれど)、家庭にママンとは別に”主婦”がいたら(笑)、フルタイムで会社勤めしたいなと思うけど、そうでないのなら、これまでのようにフルタイムで働くのは現実問題難しいのかもしれない、と感じている。

やはり、男性が会社から少し解放されたら、女性にとっても働きやすくなるはずだと思うのです。みんなの働く時間が短くなれば(余計な残業がなくなれば)、女性も同等に働けるようになれるだろうし、ワークライフバランスも実現しやすくなる。

男性にとっても、家庭にもっと携わることは、確実に、人生が豊かになることに繋がるはずだ!

少し話がずれてしまいましたが、欧州と比べると、日本の上記の現状(もちろんよい方向に変わって来ているのはとても感じるのだけど!)、働きすぎる男性と、家事・子育代行サービスの不足、が女性が暮らしにくい、と感じさせる要因なんじゃないか、と思うのです。

最後に、”男性中心”な仕事文化、というのも女性を生きにくくしている一つの要因であるように見えるけれども、その点についてはまた次回!

食も美味しいし、洗練された文化や伝統、歴史や自然がとてもリッチで美しい国であるにもかかわらず、自国民から”暮らしにくい!”、とは何とも残念過ぎる!もっと日本がみんなにとって(特に女性!)暮らしやすい、生きやすい国となって欲しいと節に願うのであります。

 

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